Sing This All Together

エド、改まって、話というのは何だい?

ああ。忙しいのに呼び戻してすまないね

君のためなら、どんなときでも駆けつけるにきまっているだろう?
最近元気が無いし、少し痩せたんじゃないかい?
今日は君の好物のチキンマルサラを作ってきたよ。

ありがとう。あとで食べよう。

美味しいパンも買ってきた。
――やはりここが一番落ち着くよ。
今日は良い天気だね

……そうだね。
――君に打ち明けないといけないことがある

なんだい?
言ってごらん

僕は………
この宇宙の人間ではない

……なんだって?

ずっと君たちを騙していた
僕はスターボーンだ

……ああ
よかった…!

え?

てっきり別れ話でも切り出されるのかと……
君がスターボーン? 
すごいじゃないか!

僕ははじめから君を騙して近づいたんだよ

なぁに、君は君だ。
実はスターボーンだろうが
実はヴヴゼリスク グレイザーだろうが、
一体何が変わるというんだい?
まあヴヴゼリスク グレイザーだった場合、
夜の生活は少々ややこしいことになりそうだが…

昼もややこしいだろう…
ねえ、バレット…
僕が愛していたのは僕の世界の君だったんだ

私は私だろう?
ふむ。きっと君の元の世界の私より
私の方がより魅力的だと思うがどうだろう?
甲斐性もある。
君を泣かせたりしない。

……そうだな
君はそういうやつだった

ほら。君を笑わせることもできる

うん

正直に言うとね、実は最初から少し疑っていたんだよ。
君はあるいは未来から来たんじゃないかってね。
だって時々、私のことをとても悲しそうに見つめていただろう?
もしかして、私は将来、君をおいていってしまうのではないかって

僕の世界の君は…ハンターに殺されたんだ。
先週、アイでね。
ここでは代わりに…
スカウのペトロフ船長と船員たちが殺された。

なるほど…多元宇宙か。
うーん、その可能性を考慮すべきだったな。
これはすごいことだぞ。
しかし、研究は後だ。
まずは君のお腹をいっぱいにしないとね?

ねえ、バレット。
僕は……

エド、君がどこからきたかなんて関係ない。
君はこの宇宙にいまこうして存在していて、
そして、紛れもない、この宇宙の私達の仲間、
かけがえのないコンステレーションの一員だ。

…前の宇宙で、僕ははじめからスターボーンだと名乗った。
みんな、受け入れてくれたけど、
やはり、僕の世界のように、本当の仲間にはなれなかった。
寂しかったよ。
君は、とても親切で、優しくしてくれたけれど、
でも、決して僕のバレットではなかった

今はどうだい?
君のバレットは死んでしまった。
でも、私は生きていて、そして、彼と同じぐらい、
いや、彼以上に君を愛している。
彼が私と同じバレットなら、きっと同じことを言うだろうがね

君を彼のかわりだと思うのは、
彼にも、君にも申し訳ないよ

なぁに、気にするな、と彼は言う。
なぁに、気にするな、と私は言う。
何故なら、彼も、私も、君が幸せでいてくれるのが
一番うれしいからだ。わかるね?

バレット……
僕は君を失いたくない…
そして、コンステレーションの仲間を失いたくない。
そんな自分の感情の為に、君たちをずっと騙してきたんだよ?
アーティファクトの位置も全部わかっている。
それなのに、知らない振りをして。

難しいことを考えるのはやめるんだ。
君も私も、生きて、こうして、ここにいる。
君は必死で私達を守ろうとしてくれていた。
元の世界の私は、君のことを誇りに思うだろう。
私と同じようにね。

僕が君たちに敵対したら?
君たちが真理に近づくのを阻止しているとしたら?

エド。
君がすでに見つけたものを、我々は探す必要がないんだよ。
君がまだ見つけていないものを探すのが、私たちの仕事なんだ。
一緒に探そう。
君がまだみつけていない真理を。

……ユニティについて話すよ。
長い長い話になる。
聞いてくれるかい?

うん。
でも、その前に、まずは食事にしないかい?
チキンマルサラを食べて、ぐっすり眠って、それからにしよう。
宇宙は逃げないんだからね。

そうだね……
そうだね。


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